応募が来ない、応募はあっても採用に至らない、採用してもすぐ辞めてしまう。これらは似ているようで、詰まっている場所が違います。結論は、応募数・面接通過率・定着率のどこでつまずいているかを切り分けてから手を打つことです。原因を切り分けずに対策すると、効果の出ない改善を繰り返すことになります。
採用がうまくいかない店に共通するのは、求人票を一度作ったきり見直していないこと。面接の日程調整に時間がかかり、その間に他社で採用が決まってしまうこと。面接官によって採用基準がバラバラで、判断が安定しないことです。どれも大きな問題ではないように見えますが、積み重なると採用全体の歩留まりを大きく下げます。
| 症状 | 考えられる原因 | 見直す場所 |
|---|---|---|
| 応募が来ない | 求人票の内容・掲載媒体・時給が市場と合っていない | 求人票・時給レンジ・掲載媒体 |
| 応募はあるが採用に至らない | 面接対応の遅さ、印象の悪さ | 連絡スピード・面接の進め方 |
| 採用してもすぐ辞める | 入店前後の期待値のギャップ | 初日対応・教育設計・シフトの説明 |
見直しの手順は、まず直近の採用フローを数字で棚卸しすることから始めます。次のような一枚のシートに記録すると、詰まっている場所が一目で分かります。
| 段階 | 人数 | 前段階からの歩留まり |
|---|---|---|
| 応募 | ◯人 | - |
| 面接実施 | ◯人 | 応募からの割合 |
| 採用 | ◯人 | 面接からの割合 |
| 1か月後在籍 | ◯人 | 採用からの割合 |
どの段階で人数が大きく減っているかを見ると、ボトルネックが自然と見えてきます。次に、その1か所だけを改善し、次回の採用と比較します。一度に複数を変えてしまうと、何が効いたのか分からなくなるため注意が必要です。
面接官が複数いる場合は、簡単な評価シートを用意すると判断のばらつきを防げます。意欲・コミュニケーション・シフト適性・経験・身だしなみの5項目を、それぞれ5点満点で採点し、「採用したい」「もう少し検討」「見送り」といった段階に加え、そう感じた理由を一言残しておくと、後から振り返りやすくなります。特に、面接官によって評価が大きく分かれた項目は、店の採用基準そのものを話し合ういいきっかけになります。
応募が来ない場合、時給や求人票の内容だけでなく、掲載している媒体が求める層に合っているかも確認します。学生を採用したいのか、主婦(主夫)層を採用したいのかによって、効果的な媒体は変わります。1つの媒体で2〜4週間ほど様子を見ても応募が動かない場合は、媒体そのものの見直しや、掲載する時給レンジの調整を検討するタイミングです。
応募から採用までの歩留まりは、業態や地域、時期によって大きく異なるため、絶対的な基準値を当てはめることはできません。大切なのは、自社の応募数・面接数・採用数・定着数を継続して記録し、前回との比較で判断を積み重ねていくことです。合否連絡は1〜3日以内、掲載後の様子見期間は2〜4週間を一つの目安にすると、改善のサイクルを回しやすくなります。
直近3か月の応募数・面接数・採用数を、棚卸しシートの形で書き出してみましょう。数字にして並べるだけで、どこに手を打つべきかが見えやすくなります。
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まずは自社のボトルネックがどこかを確認しましょう。応募自体が少ないなら求人票の見直しから、辞める人が多いなら教育設計の見直しから始めるのが効率的です。
面接から合否連絡までのスピードが遅いと、他社で先に決まってしまうことがあります。合否連絡は1〜3日以内を目安に早めることをおすすめします。
特別なツールは不要です。簡単な評価シートを紙やスプレッドシートで用意し、面接官同士で基準をすり合わせるだけでも効果があります。